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生成AIがSEOに与える影響は評価より流入に出ている。変わったことと確かめ方

検索順位は大きく変わっていないのに、問い合わせにつながっていた記事のクリック数だけがじわじわ減っている。そんな状況で「生成AI SEO 影響」と調べている方に向けて書いています。
先に結論を書きます。生成AIがSEOに与えている影響は、順位の付け方そのものよりも、検索結果からサイトへ人が流れる量と、成果の測り方に強く出ています。Googleの評価の土台は今も「検索した人の役に立つページか」で、AIで書いたかどうかで扱いが変わるわけではありません。一方で、AIによる概要が検索結果の上部に出る質問では、上位のページでもクリックされにくくなったという調査が複数出ています。
この記事では、生成AIがSEOに与えている影響を「評価」「流入」「測り方」の3つに分けて整理し、自社サイトがどれだけ影響を受けているかをSearch Consoleで確かめる手順と、影響を踏まえた直し方の優先順位までをまとめます。AIO対策を代行している当社が、無料診断で最初に確認している項目もそのまま載せています。
生成AIがSEOに与えている影響は「評価」より「流入」に出ている

生成AIとSEOの関係を調べると、「SEOは終わった」という強い言葉と「何も変わらない」という楽観論の両方が見つかります。どちらも一部だけを切り取った見方です。実際に起きていることを分けて見ると、変わった部分と変わっていない部分がはっきりします。
順位の付け方の根っこは変わっていない
Googleは検索セントラルの公式ドキュメントで、コンテンツの作り方よりも中身の品質を評価すると説明しています。評価の考え方として示されているのは、経験、専門性、権威性、信頼性の4つで、いわゆるE-E-A-Tです。生成AIが普及したあとも、この考え方は取り下げられていません。
AIによる概要に引用されるページも、多くは通常の検索で上位にあるページから選ばれています。Ahrefsの分析では、AIによる概要で引用されたページの多くが同じ質問の検索上位10位以内に入っていたと報告されています。別の調査では10位以内の割合がもっと低く出ており、数字には幅がありますが、上位に入っているページほど引用元にもなりやすいという傾向は共通しています。つまり、検索で評価されるための基本は今も入口として働いています。
変わったのはクリックの行き先
大きく変わったのは、検索結果の画面で人がどこを読み、どこを押すかです。AIによる概要が表示されると、画面の上部が要約で埋まり、通常の検索結果は下に押し出されます。質問の答えが要約の中で済めば、どのサイトも開かずに検索を終える人が出てきます。これがいわゆるゼロクリック検索です。
その一方で、要約の中に出典リンクの枠が生まれました。順位が5位や6位でも、要約の出典に選ばれれば画面の上部に名前が出ます。生成AIの影響は、上位にいれば安心という前提が崩れ、要約に使われるかどうかという別の競争が加わった、と捉えるのが実態に近いです。
影響の大きさは調査ごとに幅がある
クリック率への影響を示した調査は複数あり、条件によって数字がかなり違います。代表的なものを並べると次のとおりです。
| 調査元 | 対象 | 報告されている内容 |
|---|---|---|
| Ahrefs | AIによる概要が出る質問の検索1位 | クリック率が3割台から6割近くまで低下したと報告。日本の検索では約4割の低下 |
| Seer Interactive | AIによる概要が出る質問のオーガニック検索 | クリック率が約1.8%から約0.6%に下がったと報告 |
| Seer Interactive | 要約の出典に選ばれたブランド | 選ばれなかったブランドよりオーガニックのクリックが約35%多かった |
| Advanced Web Ranking | 業種別の上位クリック率 | 情報収集系では低下、法律や教育など一部の分野では上昇 |
数字の大きさに目を奪われがちですが、ここから読み取るべきなのは2点です。1つは、影響は質問の種類によって大きく違うこと。もう1つは、要約の出典に選ばれた場合と選ばれなかった場合で、同じ順位でも結果が分かれることです。自社への影響は、全体の平均値ではなく自社のクエリで確かめる必要があります。
AIで作ったコンテンツはSEOで評価されるのか

生成AIの影響として、もう1つよく聞かれるのが「AIで書いた記事は検索順位が下がるのか」という疑問です。ここは誤解が多い部分なので、Googleが公表している方針に沿って整理します。
Googleは作り方ではなく中身で見ると説明している
Googleは検索セントラルのブログで、AIを使って作ったコンテンツであっても、それだけを理由に評価を下げることはないという立場を示しています。見ているのは、読む人の役に立つか、独自の価値があるか、という点です。人が書いても役に立たない記事は評価されにくく、AIを使っても役に立つ記事は評価されうる、という考え方です。
ただし、これは「AIで大量に書けば順位が取れる」という意味ではありません。生成AIで作った文章は、すでにWeb上にある情報を言い換えた内容になりやすく、どのサイトにも書いてあることしか載っていない記事は、AIを使ったかどうかに関係なく埋もれます。
量産だけを目的にしたページはスパムの対象になる
Googleのスパムに関するポリシーには、検索順位を操作する目的で、価値の低いページを大量に作る行為が明記されています。作り方が人手でもAIでも、自動生成でも同じ扱いです。生成AIの普及で、この種のページを作るコストが下がったため、Googleはコアアップデートとあわせてこの方針を強めています。
AIで記事数を一気に増やしても検索流入が伸びない場合、記事には次のような共通点があることが多いです。
- 上位記事の見出しをなぞっただけで、独自の情報がない
- 書き手や運営者が誰なのか分からない
- 数字や事例に出典がなく、裏取りできない
- 同じテーマの記事がサイト内に何本もあり、内容が重なっている
一次情報の価値が相対的に上がった
生成AIが一般的な説明文を一瞬で作れるようになったことで、一般的な説明文そのものの価値は下がりました。代わりに価値が上がったのが、自社でしか持っていない情報です。自社の調査データ、現場で見た事例、料金や手順の具体的な数字、担当者の判断基準などは、AIが学習データから作り出すことができません。
これはAI検索に引用されるかどうかにも直結します。どこにでも書いてある説明は、AIにとって引用元を選ぶ理由がありません。そのサイトにしかない数字や事例があれば、出典として選ばれる理由が生まれます。
| 観点 | 評価されにくい記事 | 評価されやすい記事 |
|---|---|---|
| 情報の出どころ | Web上の情報の言い換え | 自社の調査、事例、数字 |
| 書き手 | 不明 | 運営者と担当領域が明記されている |
| 根拠 | 出典がない | 調査名や発表元が書かれている |
| サイト内の重複 | 似た記事が複数ある | テーマごとに1本に集約されている |
自社サイトの記事がどちらに近いのか、AI検索でどう扱われているのかを一度外から確認したい場合は、当社の無料診断を使ってください。
生成AIの影響を受けやすいサイトと受けにくいサイト

生成AIの影響は、サイト全体に均等に出るわけではありません。同じサイトの中でも、ページごと、狙っている質問ごとに影響の大きさが違います。ここを分けて考えないと、対策の優先順位を間違えます。
定義や用語解説の記事は影響を受けやすい
影響が大きく出やすいのは、「〇〇とは」「〇〇 意味」「〇〇 違い」のような、答えが短くまとまる情報収集型の質問です。AIによる概要が表示されやすく、要約だけで疑問が解決するため、サイトを開く理由がなくなります。
オウンドメディアで流入の多くを用語解説の記事に頼ってきたサイトは、順位を保っていてもアクセス数が目に見えて減ることがあります。ただし、こうした記事はもともと問い合わせにつながりにくいことも多く、アクセス数の減少ほど売上には響いていない場合もあります。
比較・購入・地域・指名の質問は影響を受けにくい
反対に、影響が比較的小さいのは次のような質問です。
- 「〇〇 料金 比較」「〇〇 おすすめ」など、選ぶための情報を求める質問
- 「〇〇 申し込み」「〇〇 見積もり」など、行動の直前にある質問
- 「〇〇 渋谷」のように地域が入る質問
- 社名やサービス名で調べる指名検索
これらは、要約を読んだあとも公式サイトや詳しい比較ページで確かめたくなる質問です。B2Bの購買担当者の多くがAIによる概要の出典リンクを実際に開いているというTrustRadiusの調査もあり、検討段階の質問では、要約がサイトへの入口として働くこともあります。
自社のクエリを4種類に分けてみる
自社への影響を見積もるときは、Search Consoleのクエリを次の4種類に分けると整理しやすくなります。
| クエリの種類 | 例 | 生成AIの影響 | 優先して見る指標 |
|---|---|---|---|
| 定義・解説型 | 〇〇とは、〇〇 意味 | 大きい | 表示回数、AIでの引用 |
| 比較・検討型 | 〇〇 比較、〇〇 おすすめ | 中程度 | クリック率、引用元の顔ぶれ |
| 行動型 | 〇〇 料金、〇〇 申し込み | 小さい | コンバージョン数 |
| 指名型 | 社名、サービス名 | 小さい | 検索回数の推移 |
定義・解説型の比率が高いサイトほど、アクセス数の減り方は大きく見えます。逆に行動型や指名型の比率が高いサイトは、全体の流入が多少減っても問い合わせへの影響は限られます。数字の増減だけで慌てずに、どの種類のクエリで何が起きているかを先に把握してください。
自社サイトへの影響をSearch Consoleで確かめる手順

生成AIの影響かどうかは、感覚ではなくデータで確かめられます。当社が無料診断で最初に見ている項目を、自社でできる手順に直して紹介します。
表示回数とクリック数の差の広がりを見る
Search Consoleの検索パフォーマンスで、期間を長めにとって表示回数とクリック数のグラフを重ねます。表示回数は横ばいか増えているのに、クリック数だけが下がっていく形になっていれば、検索結果には出ているのに押されなくなっている状態です。AIによる概要の影響を受けているときによく見られる形です。
このとき、サイト全体だけでなく、ページ単位とクエリ単位でも同じグラフを確認します。差が広がっているのが一部のページに集中していれば、影響はそのページの質問に限られていると判断できます。
順位が変わらずクリック率だけ落ちたページを探す
次に、比較機能で前の期間と並べて、平均掲載順位がほとんど変わっていないのにクリック率だけ下がったページを抜き出します。順位が落ちてクリックが減ったのなら従来のSEOの問題ですが、順位が同じでクリック率だけ落ちたのなら、検索結果の画面そのものが変わった可能性が高いです。
抜き出したページの主要クエリを実際に検索し、AIによる概要が出ているか、出ているなら自社が出典に入っているかを確認します。ここまでで、影響を受けているページの一覧ができます。
AI検索からの流入をGA4で分ける
GA4では、参照元を見るとChatGPT、Perplexity、Gemini、Copilotなどからの流入を確認できます。探索レポートでこれらの参照元をまとめたセグメントを作っておくと、AI検索からの流入がどのページに入っているか、問い合わせにつながっているかを追えます。
件数はまだ少ないことが多いですが、AI経由で来た人は質問の答えを読んだうえで来ているため、ページの滞在時間や問い合わせ率が高めに出るケースもあります。件数だけで判断せず、流入後の行動まで見るのがポイントです。
実際にAIへ質問して出典を記録する
最後に、自社の領域で見込み客がしそうな質問を10〜20個決めて、ChatGPT、Perplexity、Gemini、GoogleのAIによる概要で実際に質問し、出典に何が並ぶかを記録します。手順をまとめると次のとおりです。
- 見込み客が聞きそうな質問を10〜20個決める
- 4つのAIに同じ質問をして、出典のサイト名を記録する
- 自社が出ているか、競合や比較サイトが出ているかを分ける
- 毎月同じ質問で記録して、変化を追う
AIの回答は聞くたびに変わることがあるため、1回の結果で判断せず、同じ質問を定期的に続けて傾向を見ます。この記録があると、自社サイトを直すべきか、AIがよく引用している外部の媒体に載りにいくべきかが判断できます。
生成AIの影響を踏まえたSEOの直し方

影響の大きさが分かったら、対策に移ります。ここで大事なのは、従来のSEOを捨てて新しい施策に乗り換えるのではなく、土台を守りながら上に積み足すことです。
順位を守る基本は続ける
先ほど触れたとおり、AIによる概要の引用元は検索上位のページから選ばれやすい傾向があります。検索エンジンにページを正しく読んでもらうための技術的な整備、質問に正面から答える内容、サイト内の重複の整理といった基本は、AI検索の時代でも入口として必要です。
特に、似たテーマの記事がサイト内に分散している場合は、1本に集約するだけで順位が安定することがあります。生成AIで記事を増やした経験があるサイトほど、まず整理から始めるのがおすすめです。
AIが引用しやすい形に直す
次に、影響を受けているページを、AIが引用しやすい形に直します。具体的には次のような作業です。
- 見出しの直後に、その見出しの問いへの答えを1〜2文で書く
- 比較や数値は文章ではなく表にまとめる
- 自社の調査データや事例など、他にない情報を入れる
- 運営者や担当者の情報、更新日、出典の調査名を明記する
AIは長い文章の中から答えにあたる部分を探して要約に使います。答えが段落の奥に埋もれているページより、問いと答えが近くにあるページのほうが使いやすい構造です。ただし、こうした直し方は引用される可能性を高める工夫であって、引用を保証するものではありません。
外部の媒体での言及を増やす
自社サイトを直すだけでは届かない質問もあります。比較・検討型の質問では、AIは公式サイトよりも、業界メディア、比較サイト、口コミ、プレスリリースの配信先など、第三者の情報を出典に選ぶことが多くあります。先ほどの記録で、自社の質問の出典に外部の媒体ばかり並んでいたなら、その媒体に自社の情報が載る状態を作ることが近道です。
当社のAIO対策代行でやっていることも、この2つに絞っています。自社サイトのコンテンツをAIが引用できる形に直すことと、AIが引用している媒体に載せにいくことです。
成果の指標を入れ替える
最後に、成果の測り方を見直します。検索流入の数だけを追っていると、AIによる概要の影響で数字が下がったときに、施策がうまくいっていないのか、画面が変わっただけなのかが区別できません。
| これまでの指標 | 加えたい指標 | 理由 |
|---|---|---|
| 検索流入数 | 主要な質問でのAIでの出典掲載状況 | クリックされなくても名前が出ている状態を測れる |
| 平均掲載順位 | 順位とクリック率の組み合わせ | 画面の変化による影響を切り分けられる |
| 記事ごとのPV | AI経由の流入と問い合わせ率 | 少数でも質の高い流入を評価できる |
| 全体のクリック数 | 指名検索の回数 | AIで名前を知った人の行動を追える |
指標を入れ替えると、社内での報告の仕方も変わります。流入数が減った月でも、AIでの出典掲載や指名検索が増えていれば、施策は前に進んでいると説明できます。
AIO対策の進め方や月次レポートの中身、費用をまとめた資料を用意しています。社内で検討する際の材料として使ってください。
よくある質問
生成AIの普及でSEOは不要になりますか
不要にはなりません。AIによる概要に引用されるページの多くは、検索で上位にあるページから選ばれています。ChatGPTやPerplexityも回答のたびにWeb検索を使う場面が増えており、検索エンジンに正しく評価されることは、AI検索に出るための入口として今も必要です。変わったのは、SEOだけでは流入や成果を説明しきれなくなった点です。
AIで書いた記事は検索順位が下がりますか
AIで書いたことだけを理由に順位が下がることはない、というのがGoogleの公表している立場です。ただし、Web上の情報を言い換えただけで独自の情報がない記事や、順位を取る目的で大量に作ったページは評価されにくく、スパムポリシーの対象になることもあります。AIを使う場合も、自社の事例や数字を足し、内容を人が確かめてから公開するのが前提です。
検索流入が減ったのが生成AIの影響かどうかは、どう見分けますか
Search Consoleで、平均掲載順位が変わっていないのにクリック率だけが下がっているページを探してください。順位が落ちているなら従来のSEOの問題、順位が同じでクリック率が落ちているならAIによる概要など検索結果の画面の変化による影響の可能性が高いです。該当するクエリを実際に検索して、AIによる概要が出ているかも確認します。
生成AIの影響を受けた記事は削除したほうがよいですか
すぐに削除する必要はありません。クリックが減っていても、AIによる概要の出典として使われていれば、名前を知ってもらう役割は果たしています。まずはAIでの出典掲載の状況を確認し、内容が古い記事や重複している記事から順に、更新か統合を検討してください。
まとめ
生成AIがSEOに与えている影響は、評価の仕組みよりも、流入と測り方に強く出ています。要点を振り返ります。
- Googleの評価の土台は今も「役に立つか」で、AIで書いたかどうかでは決まらない
- AIによる概要が出る質問では、上位でもクリックされにくくなったという調査が複数ある
- 影響は定義・解説型の質問で大きく、行動型や指名型では小さい
- 順位が同じでクリック率だけ落ちたページを探すと、影響の範囲が分かる
- 基本のSEOを守ったうえで、引用しやすい形への修正と外部の媒体での言及を積み足す
まずは自社のクエリを4種類に分け、どこで何が起きているかを確かめるところから始めてください。自社だけで判断が難しい場合は、当社の無料診断で現状を一緒に確認できます。